こんにちは。ネオです。
今回の記事では、 荻原浩著「本日はお日柄もよく」を読みましたので、書評をお送りします。

◆原田マハさん
Free-PhotosによるPixabayからの画像
1962年東京生まれ 関西学院大学文学部・早稲田大学第二文学部美術史科卒。
伊藤忠・森ビル森美術館設立準備室・NY近代美術館などに勤務
2002年よりフリーランス
2005年「カフーを待ちわびて」で第一回日本ラブストーリー大賞受賞
2012年「楽園のカンヴァス」で第二十五回山本周五郎賞受賞
うん。いかにも何か発信しそうなキャリアですね。
◆【書評】原田マハ著「本日はお日柄もよく」

物語の主人公の名前は、こと葉、若きOLさんだ。スタートの舞台は幼馴染の厚志の結婚式会場だ。主賓のスピーチがあまりにも退屈だったため、こと葉は居眠るをしてしまいなんと前に配膳されたスープに顔を突っ込んでしまう。
会場中にその音が響くと言う女性、いや女性でなくてもはずかしい大失敗から物語は展開する。
その事がきっかけで、こと葉は久遠久美(くおんくみ)と言う女性と出会う。
その、久遠がこと葉の人生を大きく変えて行くのはまだ先の事だが…
厚志の結婚式も終盤になり、最後のスピーチ者が登壇した。久遠久美だ。
そのスピーチは、素晴らしいもので会場中の人の心をつかみ拍手がしばらく鳴りやまなかった。
※このシーンで、久美のスピーチ全文が書かれていますが筆者恥ずかしながら目頭が熱くなってしまいました。(歳とったな^^;)
厚志は、志半ばで去年他界している野党第一党、民衆党幹事長、今川篤郎で息子だ。今は政治には全く関係のない世界にいる。広告代理店勤務だ。
一方、こと葉はまったりとOL生活を送っていた。そこにこと葉にとっての大事件が発生する。同僚に結婚式のスピーチを頼まれてしまうのだ。困り果てたこと葉は久遠久美をたずねる。久遠久美の正体は有名だが姿を現さない「スピーチライター」だった。
こうして、久美とこと葉の子弟コンビは誕生した。
なんの流れか、こと葉はそのままスピーチライター見習いになり仕事にしてしまう。
スピーチの勉強をするうち、出会う人が変わり、出会う仕事が変わっていく。
一方、厚志も転機をむかえる。民衆党の小山田党首から次の選挙で出馬を依頼される。
いったんは強く断った厚志だが、小山田党首の国会での党首討論スピーチに心を動かされ出馬を決める。このスピーチライターもまた久遠久美だった。
※この辺りの展開はすごく面白いですね。こと葉がどんどん変わっていきます。よく人は変えられない、変われるのは自分だけだよ!なんていいますよね。閉塞した状況を変えるには、まず自分が変わらないとね(わたしは言うだけ)。
Yerson RetamalによるPixabayからの画像
久遠久美が民衆党の次期選挙のアドバイザーになり、なんとこと葉は初出馬する厚志の選挙スピーチライターとして、選挙を一緒に戦う事となる。
この少し前の話から、こと葉にライバルが現れています。
コピーライターの和田日間足(わだ かまたり)、厚志が以前広告代理店に努めていた時のライバルであり、今回厚志が出馬する選挙区の対抗立候補者スピーチライターだ。
しかし、完全な敵かと言うと…^^まぁこの辺りは読んで下さい。
物語は、選挙戦後半を迎える。久遠久美・和田日間足・厚志、そしてこと葉のそれぞれの人間ドラマが交差していよいよクライマックスへ!
※いや~泣いたわ(また!?)言葉の大切さ・言葉の威力を感じさせる作品に仕上がっております。厚志とこと葉が人として成長しながら物語が進むので、おじさん熱くなっちゃった。最後は…書きたいけどやめときますね。
ぜひ、読んで下さい(損はさせません)。
では、またお会いしましょう。by ネオ