こんにちは。ネオです。
今回の記事では、第155回芥川賞 村田沙耶香著「コンビニ人間」を読みましたので、書評をお送りします。

◆芥川賞
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「これ、芥川賞作だよ」なんて、言いながらけっこう芥川賞の事はみんな知りません。
正式には「芥川龍之介賞」と言います。純文学の新人に与えられる賞となっておりますが、○○新人賞みたいなデビューしたての人には限りません。
文藝春秋社内の日本文学振興会によって選考されます。
純文学とは純粋な芸実的感動を伝える作品とよく解説されていますが、わたしにはよく解りません。
わたしの印象としては、少し小難しい分野で「直木賞」の反対側と言いますか、スカッと!するよな作品は少ないです。玄人受けと言う表現でいいのかな?
◆村田沙耶香さん
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1979年生まれ 千葉県出身
玉川大学文学部卒
- 2003年「授乳」第46回群像新人文学賞優秀作
- 2009年「ギンイロノウタ」第31回野間文芸新人賞
- 2013年「しろいろの街の、その骨の体温の」第26回三島由紀夫賞
まぁ、着々と作品がキャリアを積み上げてきていますが、作品名を見るだけでエンターティナーと言うより文学的ですね。
今回、村田さんの本を手にとったのは、「ご本、出しときますね?」と言うテレビ番組を以前みていて、村田さんが出演されていて「個性的な方だな」と覚えていたからなんです。今作「コンビニ人間」て題名ですが、村田さんも作家をしながらコンビニに週3回勤務をしています。
もちろん、もうこの時点で食べていけるくらいは売れていますから、経済的理由で勤めているのではないと思います。
そこでの経験がこの作品には大きく影響しているでしょうね。
◆【書評】第155回芥川賞 村田沙耶香著「コンビニ人間」

文章の運び自体は、そんな小難しい感じはないです。むしろ読みやすいですね。
主人公の女性は小さい頃から、少し人と違うところがありそれを前面に出すと、両親や周りの人が困ったり、悲しんだりすることを学習し、必要以上の事はしゃべらないで過ごします。
本当の自分を出せないまま、大学生の時にコンビニのオープニングスタッフのバイトと巡り合います。
そこは彼女にとって、まさにオアシスのような場所でした。
あっと言う間に18年が過ぎる中で、マイノリティな自分と向き合う事が増えてきますが、彼女なりの作戦で周りと何とか調和を保ちます。
※ネタばれになるので、書かないですがこの辺りの主人公の人間観察は面白いですね。
これは、わたしの想像ですがかなり作者の感覚が入っている気がします。
ブログを書いている者として、興味深いシーンがありましたので、それだけは書いちゃいますね。
主人公は自分と同じ年代女性の、服装とか所作が理解できていません。
そこで、同僚の服や化粧品のブランドをメモして帰り、そのまま同じ真似は出来ないので、ネットで検索してそのブランドを着ている人のブログをみて買う服を決めたりして、周りとの調和(この年代の女性はこんな感じ)を保つと言うシーンがありました。
でも、まさにブログってそうやって、困ってる人の情報源であるのは原点ですよね^^
さて、物語は進みコンビニに新しい男性スタッフが入ってくるのですが、これが酷い!
結局問題を起こして首になるのですが、何故かマイノリティ同士で腐れ縁が切れず、なんとお互い愛してもいないのに、同棲生活が始まります。
その生活は、食事を始めとして我々に理解できるものではないのですが、二人は生活を続けます。
しかし、その男のせいで主人公がコンビニを辞める事になるのですが…
まぁ、この辺までにしておきます。
正直に書いておきますね。普通の人が読んだら「なんのこっちゃ?」になるのではないかと思います。
まぁ、わたしに純文学が解らない説あり^^;
ただ、マイノリティ側から見た心情の表現などは一見の価値ありですね。
まぁ、話の種に読んでみるのもありかと…
では、またお会いしましょう。by ネオ